【10秒でわかる】アサインとは?意味と正しい使い方を解説します
こんにちは。
大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。
ビジネスの世界で使われることの多い「アサイン」という言葉。
ここでは【中学生でも分かる】を目標に、「アサイン」の意味・業界ごとの使い方・類語との違いなどを分かりやすく解説します。
横文字で表現しているだけであり、使い方はとてもシンプルで簡単です。
アサインの意味とは?まずは10秒で理解!
まずは結論からですが、「アサイン」とは英語の「assign」をカタカナ読みした言葉であり、一般的に2つの意味で使われます。
- 仕事を任せる
- 人材・人数を確保する
2つの意味をざっくり理解①仕事を任せる
一つ目の使われ方としては、『ある仕事や役職を任せる』というニュアンスです。
この使い方は、一般的にビジネスシーンで多く見かけます。
なおこのニュアンスでの「アサイン」は、立場によって言い回しが変わるので要注意。
【使用例】部長(上司)が田中君(部下)に役職を任せる場合
- 上司目線:新しいプロジェクトリーダーには、田中君をアサインしよう。
- 部下目線:部長から、新しいプロジェクトリーダーにアサインされた。
このように、上司目線ではアサイン「する」、部下目線ではアサイン「される」と表現します。
2つの意味をざっくり理解②人材・人数を確保する
『人材・人数を確保する』という意味でも、アサインは使えます。
ビジネスシーンだけでなく一般的にも使われることがあります。
【使用例①】「人数の確保」の意味
飲み会のキャンセルがでたので、その分3名アサインした。
【使用例②】「人材の確保」の意味
次の案件に備えて、優秀なエンジニアをアサインする予定だ。
なお語源である英語の「assign」には、以下の意味があります。
- 任命する
- 割り当てる
- 選任する
- 配属する
色々ありますが、とりあえずは「任命する」「人数・人材を確保する」と覚えておきましょう。
業界で変わる「アサイン」の4つの使い方
一般的な使われ方としては、冒頭で説明した「仕事を任命する」「人材・人数を確保する」の意味です。
ただし「アサイン」は、業界や場面によって違うニュアンスで使われることもあります。
ここでは、各業界や様々な場面における「アサイン」の意味合いをまとめてみました。
業界で変わる「アサイン」の4つの使い方①「IT業界」でのアサイン
IT業界においても、「システム作業員の確保」などの使われ方をしますが、それ以外にも
- 機能を割り当てる
- 機能を追加する
という意味で使われることがあります。
【使用例①】
画像ファイルを開く際に、常にペイントで起動するようにアサインする。
上の例では「画像ファイルを開く際に使われるアプリケーション」を、ペイントに「割り当て」ています。
【使用例②】
新しいプリンターがアサインされた。
上の例では、新しいプリンターがコンピューターに「追加」されたということです。(コンピューターに認識されたというイメージ)
キーアサインとは?
また、よく使用される関連用語として「キーアサイン」があります。
「キーアサイン」とは、特定のキーボードキー入力に、操作や機能を割り当てることです。
たとえば、Windowsにて「ctrl」キーと「C」キーを同時に押すと、選択部分がコピーできる仕組み。
これは、コピー機能が「キーアサイン」されているということです。
「キーアサイン」は、「キーバインド」「キーカスタマイズ」と呼ぶこともあります。
\気になる方はクリック/
「ショートカットキー」と「キーアサイン」の違いは以下の通りです。
- 「ショートカットキー」とは、特定の機能を実行させる「キー自体」のこと
- 「キーアサイン」とは、キーに操作や機能を割り当てる「行為」のこと
たとえば【ctrlキー+Vキー】は、貼り付け機能の「ショートカットキー」として、「キーアサイン」されています。
業界で変わる「アサイン」の4つの使い方②「ホテル業界」でのアサイン
ホテル業界では、顧客に合わせて部屋割りを行うことを「ルームアサイン(ルームアサインメント)」と言います。
【使用例】
「子連れ客を同じフロアに固める」などの的確なルームアサインは、ホテル運営においてとても重要だ。
業界で変わる「アサイン」の4つの使い方③「航空業界」でのアサイン
航空業界では飛行機の座席を割り当てることを「シートアサイン」と言いますが、単に「アサイン」と呼ぶ方が多いです。
【使用例】
WEBサイトにて座席予約していたが、チェックインしてみると別の座席にアサイン(シートアサイン)されてしまった。
業界で変わる「アサイン」の4つの使い方④「フィギュアスケート界」でのアサイン
フィギュアスケートでの「アサイン」とは、大会の出場選手のこと。
大会にどの選手が出場するかを「割り当て」たものです。
有名な大会として、グランプリシリーズがあります。
グランプリシリーズのアサインが発表される時期は、ファンの間で大きく盛り上がりますね。
「アサインメント」とは?違いと3つの使われ方
アサインと似た言葉に「アサイメント」があります。
アサインメント(assignment)とは、
- 任命
- 割り当て
- 選出
- 配属
などの意味で、アサイン(assign)の名詞形です。
これまで説明してきた『アサインする』は、直訳すると『“任命する” する』となってしまうため、本来の正しい表現は「アサインメントする」です。
ただし長くて言いづらいため、「アサインする」の方が一般的によく使われます。
なお「アサインメント」としてよく使われる言葉には、以下の三つがあります。
「アサインメント」が付く3つの言葉①ジョブアサインメント
「ジョブアサインメント」とは、『従業員ひとり一人にどの仕事を任せるか』という仕事の振り分け方を考えること。
「部下の成長」と「業績目標の達成」を目的に行われます。
マネージャーなどのマネジメント層が、部下に対して行うことが多いです。
【使用例】
適切なジョブアサイントと行うことで、部下のやる気を引き出すことに成功した。
「アサインメント」が付く3つの言葉②ダブルアサインメント
「ダブルアサインメント」とは、一人で担当している専門的な仕事を、二人で担当させる制度のこと。
従業員のスキルやノウハウを共有することが目的であり、これにより
- ひとり一人の業務過多を無くす
- 従業員が離職、休職した場合にすぐに引き継げる
などのメリットがあります。
【使用例】
ダブルアサインメントのおかげで、安心して育児休暇を取れる。
「アサインメント」が付く3つの言葉③ストレッチアサインメント
「ストレッチアサインメント」とは、現在の実力では厳しいポジションに任命すること。
たくさんの修羅場的経験を積むことで、劇的な成長を促すことを目的とした育成方法です。
【使用例】
「ストレッチアサイントメント」による人材育成を取り入れた。それにより経験の浅い若手社員も、やる気があればチームリーダーに抜擢されることが多くなった。
「アサインメント」の補足
英語の「assignment」と、日本語の「アサインメント」は、若干異なるニュアンスで使われます。
assignmentとは、
- 任命
- 割り当て
- (任命された)職、地位
- 宿題
- 研究課題
という意味。
英語の場合は、任命されたり与えられたりした「モノ」自体も意味として含まれます。
アサインの対義語を「3つの意味合い」別に解説
「アサイン」の対義語は「アンアサイン(unassign)」であり、意味は「割り当てを解除すること」。
ただし「アンアサイン」は、日本ではあまり使われない表現です。
日本でも使われる対義語として、以下にまとめました。
アサインの意味別での対義語①「任命する」「選任する」という意味合いの場合
「アサイン」を「任命する」「選任する」という意味合いで使う場合、対義語は「解任する」です。
- 任命する:ある役職や役目に就くように命じること。
- 選任する:複数人の中から選んで、その役職や役目に就かせること。
- 解任する:今就いている役職や役目をやめさせること。
アサインの意味別での対義語②「割り当てる」という意味合いの場合
「割り当てる」に対する対義語は、辞書に載っていません。
反対の意味合いとして近い言葉に、「取り上げる」があります。
- 割り当てる:それぞれに振り分けること。それぞれに与えること。
- 取り上げる:相手の持っているものを取ってしまうこと。
アサインの意味別での対義語③「配属する」という意味合いの場合
アサインを「配属する」という意味合いで使う場合、対義語は「異動する」です。
- 配属する:ある部署に割り振られること。
- 異動する:地位や職務が変わること。
【関連用語】アサイン管理ってなに??
アサイン管理とは、「必要な人材条件と人材資源(リソース)を管理すること」です。
たとえば「プロジェクト発足のために人員確保(アサイン)したい」というケースで考えてみます。
アサインするためには、
- 「必要なスキル」と「現状の社員のスキル」
- 「必要な人数」と「社員の手の空き状況」
- 「プロジェクト期間」と「社員の仕事の予定情報」
など、「必要になる条件」と「従業員の情報」の両方が必要になります。
これらを管理することを「アサイン管理」といいます。
独自のやり方で管理するケースや、企業が販売している「アサイン管理ツール」で管理するケースがあります。
まとめ
アサインの意味や使い方、アサインメントとの違いなどを解説しました。
最後にカンタンにまとめてみます。
- アサインの基本的な使われ方としては「仕事を任せる」「人材・人数を確保する」の意味
- IT業界では「機能の割り当て」「機能の追加」などのニュアンスでも使われる
- ホテル業界では「部屋割りを行うこと」という意味合い
- 航空業界では「飛行機の座席を割り当てること」という意味合い
- アサインメントは「アサインの名詞形」であり、本来は『アサインメントする』が正しい日本語だが、表現が長いため『アサインする』が使われる