イニシアチブとは?意味や使い方、5つの例文と類語・対義語を解説します
こんにちは。
大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。
ビジネスの世界では『何でそんな難しい言葉を使うの?』と感じることが多々ありますが、その一つが「イニシアチブ(イニシアティブ)」。
このページでは意味や使われ方、類語、対義語などを分かりやすく解説していきます。
イニシアティブに関わらず、カタカナ用語を頻発すると「鼻につく人」になり得るため注意しましょう!
イニシアチブとは?意味を分かりやすく解説
イニシアチブとは、英語の「initiative」をカタカナ読みしたもの。
日本では「イニシアティブ」と読み書きする方もいます。
日本では「主導権」「率先」の意味で使われる
英語での「initiative」には、大きく以下3つの意味があります。
- 主導権、主導、率先、首唱
- (事態改善への)新規構想、戦略
- 進んで物事に取り組む能力、実行力、自発力
この中で主に日本で使われている意味としては「①主導権・主導・率先」ですが、②や③の意味で使われることもあります。
つまり、基本的には「イニシアチブ」=「主導権、率先する」と理解すればOK。
ちなみに「主導権」や「率先する」をもう少し簡単な言葉に置き換えると以下の通りです。
- 主導権
⇒主となって物事を動かし進めることができる力
- 率先
⇒皆の先に立って物事をすること
ビジネス・スポーツ・政治などシーン別での意味
イニシアチブは使われるシチュエーションによって若干意味が異なることがあります。
ビジネスシーンでの意味
ビジネスで使われる時は、「主導権」「自発力」「構想」という3つの意味で使われます。
「主導権」という意味での使われ方
たとえば『ライバル企業にイニシアチブを握られるな!』の様な使われ方をします。
一般的に、業界・市場内においてトップシェアを取る事を意味します。
「自発力」という意味での使われ方
たとえば『あなたはイニシアチブが欠けている』の様な使われ方をします。
これは『あなたには自発力(積極的な姿勢)が欠けてますよ』という意味。
「構想」という意味での使われ方
構想という意味で「戦略的イニシアチブ」や「新規事業イニシアチブ」の様な使われ方をします。
「経営において、事業の改善・向上にむけて推進すべき構想」のことを指します。
スポーツシーンでの意味
スポーツの世界で使われる場合は、「主導権」という意味から派生して、「有利・優勢」などの意味として使われています。
そのため、「有利・不利」の状況を『イニシアチブを握る/握られる』という言葉に置き換えて使います。
相手より多くの点数を取っている場合であれば「イニシアチブを握っている」と言えますし、多くの点数を取られている場合であれば「イニシアチブを握られている」と言います。
政治での意味
政治で使われる場合には「構想」「国民発案」という二つの意味を持ちます。
「構想」という意味での使われ方
ビジネスシーンと同じく「構想」という意味で使われます。
『“新型コロナワクチン等の共有推進イニシアチブ”がWHOによって発足された』というニュースがありますが、これはまさに「構想」です。
「国民発案」という意味での使われ方
ほとんど耳にすることの無い使われ方ですが、「国民発案」という意味もあります。
もう少し分かりやすい言葉に置き換えると「国民が自発的に立法に関する提案を行うことのできる制度」のこと。
「直接民主制」における重要な権利の一つです。
ごちゃごちゃ述べましたが、基本的には「主導権」「自発力(積極的な態度)」「構想」という3つの意味があると覚えておけばOK。
使う時の表現方法を5つの例文とともに解説!
イニシアチブは「名詞」として使われますが、その場合は「主導権」「自発力」「構想」などに置き変えればOK。
「主導権」という意味であれば以下のような表現が多いです。
「主導」という意味であれば…
例④:『市町村のイニシアチブのもと、地域住民とともに成し遂げました』
また「自発力(積極性)」という意味であれば、以下の様な表現が使われます。
例⑤:『お前はいつもイニシアチブが欠けてるぞ…』
「構想」という意味であれば、「新規事業構想」を「新規事業イニシアチブ」に置き換えるイメージです。
「イニシアチブ」と「リーダーシップ」の違いとは?
イニシアチブには「率先する」という意味がありますが、似たような言葉である「リーダーシップ」とは何が違うのか?
- イニシアチブ
⇒「率先」して発言・行動を起こして、他を導くこと
- リーダーシップ
⇒チームを「統率」して、指導する能力
つまりイニシアチブは「率先して何かを行う」結果、「他を導く」ことになります。
一方のリーダーシップは「統率すること(まとめて率いること)」が大前提の意味としてあります。
リーダーシップを発揮するには「率先して動く」という事が必要にはなりますが、かと言って「率先して動く」=「リーダーシップを発揮する」にはなりませんよね。
つまり「率先すること」と「統率すること」は分けて考えた方が分かりやすいです。
イニシアチブの類語は?
イニシアチブに含まれる「主導権」「率先」「構想」という意味から、類語は以下の通りです。
- 主導
- 首唱
- 牽引
- 積極
- 画策
- 計画
- 策略
- 考案
イニシアチブの対義語は大きく2つ
イニシアチブに含まれる「主導権」「率先」という意味から、それぞれ対義語は以下の通りです。
追従(ついじゅう)
イニシアチブを「主導」の意味で使うのであれば、対義語は「追従」です。
追従とは「ついて行くこと。また、他人などが言うことや成すことに(そのまま)従うこと。」
「人の意見に従って言う事を聞く」という意味で使われることが多い言葉です。
追随(ついずい)
イニシアチブを「率先」の意味で使うのであれば、対義語は「追随」です。
追随とは「後から追い従うこと。」
「能力ある人や力ある人の真似をして追い付こう」という意味で使われることが多い言葉です。
まとめ
イニシアチブの意味や使い方、リーダーシップとの違いなどを解説しました。
最後に簡単にまとめます。
- イニシアチブとは、英語の「initiative」をカタカナ読みしたものである
- 「主導権、主導、率先、首唱、新規構想、戦略、進んで物事に取り組む能力、実行力、自発力」などの意味がある
- 主に「主導権・率先」という意味で使われる
- リーダーシップは「統率する」という意味合いだが、イニシアチブは「率先する」という意味であり、統率することが前提の「リーダーシップ」とは意味が異なる