開業届の開業日は過去でも良い?さかのぼって提出できるのか?

開業届の開業日は過去でも良い?さかのぼって提出できるのか?【税務署に確認してみた】

こんにちは。

 

大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。

 

開業届には「開業日」や「提出日」の項目がありますが、これらは過去の日付にさかのぼって記入しても良いのか?

 

知人が開業届を提出するにあたって、そんな疑問にぶち当たったため税務署に確認してみました。

 

 

この点に関して「税務署による見解の違い」は恐らく無いと思います。

 

しかしどうしても気になる方は管轄の税務局へお問合せ下さい!


 

 

 

 

 

【結論】さかのぼれるが注意あり!

開業届には「開業日」と「提出日」の記入欄があります。

 

この日付について『過去の日付を記入して良いのか』と税務署に問い合わせたところ、以下の通りでした。

 

 

「開業日」はいつの日付でも問題ありません。(未来以外)

 

ただし「提出日」については遡ることは出来ず、税務署側での「収受印(受け取った日の印)」についても「提出した日」となります。


 

 

と言うことで、開業日はいつでもOK。
提出日は「提出した日」になってしまいます。

 

そのため、たとえば持続化給付金の申請条件のように「開業日は2019年12月31日以前、提出日は2020年4月1日以前である必要があります。」と書かれている場合、4月2日以降に提出したとしても受け付けてもらえない可能性が高いです。

 

ちなみに知人が「開業届を控え」を紛失した際に、「開業届は2回提出できるのか?」と税務署に問い合わせたところ『2回提出頂くことは全く問題ありませんが、収受日や提出日は当日になります。また開業日は過去に出した時と合わせて頂ければと。』と言われました。

 

つまり「開業日は過去にさかのぼって良いが、提出日はさかのぼれない」のは揺るぎない決まりのようです。

 

 

 

 

本来は開業後1ヶ月以内に出すのが義務のハズでは…?

上記の通り、「開業日」に関してはいつでも良いとのことです。

 

しかしここで疑問となるのが、「開業届は開業の事実があってから1ヶ月以内に提出しなければならない」と所得税法に定められていること。

 

第二百二十九条

居住者又は非居住者は、国内において新たに不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を開始し、又は当該事業に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものを設け、若しくはこれらを移転し若しくは廃止した場合には、財務省令で定めるところにより、その旨その他必要な事項を記載した届出書を、その事実があつた日から一月以内に、税務署長に提出しなければならない

引用:所得税法

 

 

つまり所得税法に照らし合わせて考えるのであれば、開業日は「提出日より過去1ヶ月以内の日付」にしなければならないハズ。

 

この点についても税務署職員につっこんで聞いてみました。

 

 

確かに厳密に言えば「開業日から1ヶ月以内」の提出が義務なので、必然的に開業日は提出日より過去1ヶ月以内です。

 

ただし現実的なところを言えば、開業日が提出日より1ヶ月以上前でも特に問題なく受け取っています。


 

 

とのこと。
開業届は「提出しない人」も多いくらい扱いがテキトーなので、「開業日」についても運用の実態で言えばテキトーなよう…。

 

ちなみに提出しなくとも罰則はありませんので、提出しない人も多いです。

 

ただし「開業届の提出」にはメリットが多いため、出した方がお得。

 

関連ページ

 

 

 

 

「青色申告」もさかのぼれって出来るのか?

開業届を提出すると同時に「青色申告承認申請書」を提出することで、青色申告が可能になります。

 

青色申告により「最大65万円の控除」「赤字の繰り越し」などの特典を受けられるため、開業届を提出する以上は「青色申告」はすべき。

 

では「開業日をさかのぼれる」のであれば、さかのぼって青色申告することも出来るのでしょうか?

 

 

さかのぼって青色申告することは出来ません。

 

なお青色申告するには事前申請が必要であり、その期日までに申請していない方は青色申告できません。


 

 

税務署からは以上の通りの返答でした。

 

青色申告する場合は、以下のタイミングで「青色申告承認申請書」を提出しておく必要があります。

 

承認申請書の提出期限

  • すでに開業している方

    ⇒青色申告しようとする年の3月15日まで

  • 新たに開業する方

    ⇒開業後2ヶ月以内

 

なお一度青色申告の承認が下りれば、翌年以降も青色申告が可能です。

 

関連ページ
>>青色申告承認申請書の正しい書き方と、期限など7つの注意点を解説

 

 

 

 

開業届の正しい書き方を画像付きで解説

以下の記事では「開業届の記載内容17項目」を詳しく解説しています。

 

提出に伴う7つの注意点も併せて解説しておりますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

関連ページ
>>開業届の正しい書き方と5つの必要書類!提出先や注意点も解説

 

 

 

まとめ

開業届の「開業日」「提出日」は過去にさかのぼっても良いのか?という点について、実際に税務署に確認した内容を解説しました。

 

最後に簡単にまとめます。

 

  • 「開業日」は遡れるが、「提出日」は遡れない。
  • 税務署側での「収受印」も提出した日となる。
  • 所得税法に照らし合わせると、開業届は「開業日」から1ヶ月以内に提出しなければならないため、本来は「提出日と開業日の間隔は1ヶ月以内」にしなければならない。しかし税務署の運用上、開業日から1ヶ月以上経っていても特段問題なく受け取ってもらえる。
  • 「青色申告」は遡って行うことは出来ない。

 

 

なお税務署に確認する場合は、税務署の職員へと電話確認しましょう。

 

電話すると、音声案内で『一般的な質問は“国税局電話相談センター”へと繋ぎます』となりますが、「国税局電話相談センター」は表面的な事しか答えてくれません。

 

現場では臨機応変に対応しているため、実際の現場(税務署の職員)の答えを聞きましょう。

 

>>「管轄の税務局」を検索する

 

 

関連ページ