リソースの意味とは?IT・ビジネスでの使い方をわかりやすく解説します
こんにちは。
大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。
ビジネスやITの世界で使われることの多い「リソース」という言葉。
ここでは【中学生でも分かる】を目標に、「リソース」の意味・使い方・使用時の注意点を分かりやすく解説します。
横文字で表現しているだけであり、使い方はとてもシンプルで簡単です。
リソースの意味とは?まずはザックリと理解!
リソースとは、英語の「resource」をそのままカタカナにしたもの。
辞書を引くと以下のように書かれています。
- 資源。資産。供給源。
- コンピュータで、動作の実行に必要な処理システムの要素や機器。
このように様々な意味がありますが、一言でまとめるとリソースは「使用することで価値を生むもの」「目的の達成のために必要な要素」です。
えっ?よくわからない?
具体的に言うと、「ヒト・モノ・カネ・情報・時間」などを表すのですが、最初にわかりやすい例を出しましょう。
最初にカンタンな例を出します!
よくわからないと思いますので、最初にカンタンな例を出してみましょう。
私の本業はラーメン屋ですが、時間を使って「SNS更新」や、こうして「Webページ作成」もしています。
この場合「時間」というリソースを、本業ではなく別の作業に割いているわけですね。
さらに、もしも私が『不動産事業を始めたい!』と言って、店長をその事業に充てた場合、これも「ヒト」というリソースを不動産事業へ割くことになります。
よく「リソースを割く」という言葉が使われますが、ここの例で言うと、「目的を達成するため(収益を上げるために)に必要な要素」を、ほかの事業に使っているため「割く」という表現になっています。
なお、仮に不動産事業のために誰かを雇ったのであれば、そこでは
- その人を雇うためにリソース(カネ)を使う
- そのリソース(人材)を使って不動産事業を行う
という、色んな意味合いでの「リソース」が存在します。
「ヒト・モノ・カネ・情報」を簡単にまとめると…
なんとなく意味がお分かりかと思いますので、カンタンにこれらの要素をまとめてみます。
「ヒト」
ヒト(人材資源)は、経営する上で最も重要なもの。
ヒトがモノが作り、ヒトがいることでカネが動き、ヒトが情報を集め、ヒトがいることでそれらを活用できます。
「モノ」
モノとは「店舗・設備・備品」など、会社が所有する物理的な資源のこと。
「情報」
情報とは、会社が所有している顧客情報やマーケティング内容などを指します。
「カネ」
カネとは、店舗家賃、従業員に支払う給与などの運営資金のことを言います。
上で挙げたリソース「ヒト」「モノ」「情報」を揃えるために必要な資源。
「時間」
お金では買えない時間もまた、大切なリソースのひとつ。
限られた時間でどれだけの仕事をこなせるかによって、収益は大きく変わります。
「Time is Money」ということですね。
便利でもあり注意も必要な言葉である
上記の通り、「リソース」は色々なものを対象としています。
たとえば、新店舗をオープンする際に『人員、時間、予算もろもろ足りない』と伝えたい場合は、『リソースが不足している』とだけ言えばニュアンスを表現することができます。
ただし正確に伝える必要がある場合は、『時間が足りない』など明確な表現を使わなければ、認識のズレ(相手は“予算が足りない”と捉えてしまっているかもしれない)が発生するため要注意。
つまり誰かがリソースという言葉を使った場合、「それが何を示すのか」は文脈の流れや相手の立場から推測する必要があります。
このように便利な言葉である一方、使い方には注意が必要です。
ちなみに、類義語にアセット(asset)という「資産」を意味する言葉もあります。
非常に似ていますが、アセットは一言でまとめると「所有するだけで価値のあるもの」。
具体的に言うと、「金銭」「土地」「証券」「仮想通貨」などが当てはまります。
これらは「そのもの」に価値がありますが、リソースは「使われて初めて価値が生まれるもの」です。
ビジネス業界における3つの使い方
ここでは、ビジネスシーンでよく使用される「リソース」を3つ紹介します。
※IT業界での使われ方についてはコチラへジャンプして下さい
- 経営リソース
- ヒューマンリソース
- 外部リソース
ビジネスにおける3つの使い方①経営リソース
経営リソースとは、「会社を経営するのに必要となる資源」のこと。
ほぼ「ザックリとした解説」で説明した内容と同じですが、ヒト・モノ・カネ・情報・時間・知的財産などがあります。
知的財産とは、カンタンに言うと「人が考え出したアイデアを法律面から保護する制度」。
ヒトやモノだけでなく、経営する中で蓄積されていくアイデアは、経営リソースの一部として使われます。
余談ですが、経営リソースが不足すると様々な悪影響が起こります。
- 「ヒト」「モノ」「カネ」の不足
⇒生産性の低下。
- 「情報」「時間」「知的財産」不足
⇒競争力の低下。
ビジネスにおける3つの使い方②ヒューマンリソース
ヒューマンリソースとは、HR(Human Resource)と書き、直訳すると「人的資産」です。
カンタンに言うと「会社で働く従業員」のこと。
企業では、人事部やマネージャー職など、人材を管理する立場の人たちがよく使用する言葉です。
「ヒューマンリソース」という言葉は、以下の様に使われることが多いです。
ヒューマンリソース不足
人手が足りない状態のこと。
これにより引き起こされる問題については、以下でまとめています。
ヒューマンリソース不足とは、人手が足りない状態のこと。
ヒューマンリソースが不足すると、以下の様な問題が起こります。
- 既存の従業員ひとりひとりの負担が大きくなる
- 従業員のパフォーマンスが低下し、生産性が低下
- 従業員の離職につながる可能性が高くなる
このように悪い流れ(悪循環)に陥ります。
企業活動に欠かせないヒューマンリソースの不足は、経営全体の大きなダメージになるため要注意。
ヒューマンリソースマネジメント
文字通り人材資源を管理すること。
掘り下げた説明に関しては、以下をクリックして下さい。
ヒューマンリソースマネジメントにおいて必要な項目を、3つにまとめてみました。
①スキル管理
人材のスキルを正しく把握し、適材適所に配置すること。
従業員のモチベーションが上がり、生産性が高まります。
たとえば、コミュニケーション能力に長けていれば、一般企業であれば営業に、飲食店であれば接客のリーダーに就かせるなど、「各々のスキルを発揮できるポジション」に人材を配置します。
定期的に従業員と交流し、どの分野に誰を配置するか考えてみましょう。
②ストレス管理
日々のストレスとの付き合い方と、過度なストレスへ対処すること。
ストレスは適度であればモチベーションアップにつながり、過度であれば心身に悪影響を及ぼします。
ストレスチェックテストなどを取り入れ、従業員の心を適宜ケアしていきましょう。
③人材育成管理
「教育方法の確立」や「評価制度の設備」を行うことで、スキルアップやモチベーションの向上が期待できます。
自社の強みとなる「他社にはない優秀な人材育成」は、企業成長へ近道。
社内全体の円滑なコミュニケーションと、指導後の迅速なフィードバックにより、従業員のスキルアップを図ります。
ビジネスにおける3つの使い方③外部リソース
上で挙げた「経営リソース」や「ヒューマンリソース」は主に会社内部のリソースでしたが、外部リソースは会社の外にある資源を意味します。
自社内のリソースが不十分な場合に、業務効率UPを目的に外部のリソースを使用します。
外部リソース活用で一般的に用いられるのが「アウトソーシング」。
アウトソーシングは、外部(アウト)からヒトやモノなど資源(リソース)を調達(ソーシング)することという意味ですね。
身近な例としては、Youtuberが動画編集を外部の誰かに任せるのもアウトソーシングと言えますね。
IT業界における「リソース」の使い方
IT分野においてリソースは、コンピューター関連の機器や性能を指します。
具体的に言うと「メモリ容量、ストレージ容量、CPUの処理速度など、コンピュータ内のパーツの性能」を指すことが多いです。
そのほか、以下のような意味合いでも使われます。
- パソコンやサーバーなど機器そのもの
- テキストや画像、ファイルなどのデータ
- プリンターやケーブルなどコンピューター周辺機器
- 開発プロジェクトに投入される人的資源および予算
たとえば、システムエンジニアから『リソース不足により書き込みエラーになった』との報告があった場合は、「ストレージ容量やメモリ容量」のことを指します。
一方で『事務員が増えるのにリソースが足りないなぁ』という発言があった場合、それは「パソコンやケーブル」などを指していると思われます(どのようなシチュエーションで発するかによって使われている意味は変わってきます)。
そのほか、IT分野におけるリソースの関連用語として以下のものがあります。
システムリソース
アプリケーションが使用するメモリ領域のこと。
リソースモニター
リソースモニターとは、ソフトウェアやハードウェアの容量を「どの程度使ってどのように動作しているか」をリアルタイムでチェックできるシステムのこと。
リソースを割く
稼働中のメモリやCPU領域の一部を、別タスクに割り当てること。
URL/URI
ホームページのアドレスに使われるURLは「Uniform Resource Locator」の略。
URIはUniform Resource Identifier。
Webページのアドレスは「URL」「URI」どちらでも呼ばれますが、「URL」の方が適切と言われています。
ゲーム用語としてのリソースとは
ゲーム用語として使われる場合、一般的には「ゲーム内で必要となるアイテムやポイントなど」のことを指します。
ただし、ゲームダウンロード中に「リソース不足」と表示された場合、使用している機器の空き容量や処理速度不足を指します。
「リソース」の言い換え(類語)は?
リソースを他の言葉に言い換えるすると、以下の様な表現があります。
- 資源
- 資産
- 材料
- 財産
- 要素
- 資本
「利益を運んでくる」という意味合いをもう少し強く持たせるのであれば、「収入源」「金のなる木」「ドル箱」などの表現もあります。
まとめ
リソースの意味や使い方について解説しました。
最後にカンタンにまとめます。
- リソースとは英語の「resource」をそのままカタカナにしたものであり、一言でまとめると「使用することで価値を生むもの」。
- 具体的に言うと、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」などを表す
- 色々なものを対象とする言葉なので、文脈の流れや相手の立場から、言葉の意味を推測する必要がある
- ビジネスシーンでも一般的に「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を指すが、「経営リソース」「ヒューマンリソース」などの使われ方もする
- IT業界においては、「メモリ容量、ストレージ容量、CPUの処理速度など、コンピュータ内のパーツの性能」を指すことが多い