ローンチの意味とは?7つの使い方と、リリースとの違いを解説

ローンチの意味とは?7つの使い方と、リリースとの違いを解説します

こんにちは。

 

大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。

 

ビジネスの世界では、「ローンチ」という言葉がたびたび使われます。

 

ですが、その意味をしっかりと理解している方は少ないのではないでしょうか。

 

そこでこのページでは、この「ローンチ」について

 

  • 基本的な意味・使われ方
  • 「ローンチ」という言葉を使った用語
  • リリースなど似た言葉との違い

 

を分かりやすくまとめました。

 

 

 

 

ローンチの意味はとてもシンプルなので、『わざわざ横文字にするな!』と感じる方も多いかもしれません…。


 

 

 

 

まずはローンチの基本的な2つの意味・使い方!

まずはローンチについて、代表的な「2つの使い方」を解説します。

 

代表的な2つの使い方
①一般的なビジネスシーンでの使い方

ビジネスシーンで使われる「ローンチ」とは、新しい商品・サービスを世の中に送り出す(公開する)ことを意味します。

 

もともとはIT業界において、「Webサイトやアプリを新たに公開する」という意味合いで用いられている言葉。

 

しかし今では様々な業界で「新しいサービスを公開する」「新しい商品を販売する」「新しい事業を立ち上げる」などの意味で利用されています。

 

なおこの「公開する」というニュアンスが重要で、ローンチは一般的に「正式に世に提供するタイミング」を指して使われる言葉。

 

つまり「発表(公表)」ではなく「公開」です。

 

たとえばAppleでは定期的に「新商品のお披露目イベント」が行われ、この「お披露目」では新商品が発表(公表)されますよね。

 

しかしこの「お披露目(発表)」自体は後ほど紹介する「ローンチパーティ(イベント)」であり、あくまでも

 

  • 新商品がユーザの手に渡るタイミング(販売タイミング)
  • 新サービスを実際に利用できるタイミング

 

が「ローンチ」と言えるでしょう。

 

使用例

  • 『来週ローンチ予定のアプリがスゴイらしい!』
  • 『新事業ローンチのため、まずは市場動向を調査しよう』
  • 『新製品のローンチが待ち遠しい!』

 

 

 

代表的な2つの使い方
②金融業界での使い方

金融業界においては、有価証券(株式・債券・手形・小切手など)を発行する場合に、市場に対して“発行する旨”を発表することを言います。

 

使用例

  • 『〇〇商社が、10億円規模の5年債をローンチしたぞ!』
  • 『中国が、ドル建て国債をローンチしたことが分かった。関係筋によると、最大60億ドルを調達する計画である。』

 

 

 

これら2通りの使われ方が基本ですが、「ローンチタイトル」などの用語もあります。

 

後ほど「ローンチ」を使った5つの用語で紹介します。


 

 

 

 

「リリース」など類語との使い分け方

ローンチと似た使われ方をする「リリース」という言葉。

 

リリースには「開放する」「発売する」「公開する」という意味があり、ローンチと同じニュアンスで使われています。

 

映画や音楽作品の「公開・発表」として使われることが多いですが、『新サービスをリリースする』など業界問わずに利用可能。

 

なおローンチという言葉はIT業界を中心に使われてきましたが、もちろんIT業界でも『新機能(β版)を本日リリース!』などと「リリース」も普通に使われています。

 

「ローンチ」という言葉は一般的には浸透していないことから、一般消費者向けには「リリース」という言葉に置き換える方が伝わりやすいです。

 

 

 

日本語では「開始・発売・公開」など

日本語で表現するのであれば、開始・発売・公開が相応しいでしょう。

 

サービスであれば「開始」や「公開」、商品であれば「発売」がしっくりときます。

 

なお基本的な使い方でも説明のとおり、あくまでもローンチは「公開」のニュアンスであり「公表」ではありません。

 

公表とは「世間に発表すること」であり、公開とは「広く一般の人に入場・出席・傍聴・観覧・使用などを許すこと」と辞書には書かれています。

 

『こんな商品を来月発売しますよ!』というのが公表(発表)であり、公開は「ものごとの開始(一般人が買える・申込み出来るなど)」のイメージを持つと良いでしょう。

 

 

 

 

「ローンチ」を使った5つの用語を紹介

「ローンチ」はビジネス・金融の世界で使われる言葉ですが、「ローンチ」を使った用語も色々と存在します。

 

 

 

「ローンチ」を使った5つの用語
①ローンチパーティ(イベント)

ローンチパーティとは、いわゆる「新商品発表会」「親書品発売記念イベント」のこと。

 

重要な顧客だけを招待してクローズドなパーティとすることもあれば、メディアを招き大々的にPRするケースもあります。

 

たとえばソニーは「PlayStation5」のグローバルローンチイベントとして、神田明神を利用したPRを行いました。

 

 

 

 

「ローンチ」を使った5つの用語
②プロダクトローンチ

「プロダクト=商品」「ローンチ=売り出す」なので、直訳すると【商品を売り出す】という意味。

 

しかしプロダクトローンチとは、単に「商品を販売する」という意味ではなく、商品販売前・サービス公開前から見込み客を集客し、リリース時に爆発的に売上を伸ばす手法のこと。

 

分かりやすい例で言うと、Apple社の「iPhone販売」はプロダクトローンチと言われています。

 

新型iPhone発売前になると、必ずと言っていいほど「リーク情報」が流れ出します。

 

『今回は小さい型が出そうだ』『カラーが増えるみたいだ』『カメラ機能が大幅に向上するみたい』など、時期が近づくほど新しい情報がリークされ、それに伴い噂もどんどん広がります。

 

カンファレンス(発表会)で本当の情報・発売日が発表され、発売日当日にはAppleストア前にズラーッと列を成します。

 

iPhoneを利用している方は、販売日より随分前からワクワクした経験が一度はあるハズ。

 

このようにワクワクするような価値を事前に提供して購買心理を刺激する事は、『買ってください!』とお願いするより圧倒的に効果的だとされています。

 

これが「プロダクトローンチ」です。

 

 

Apple社が意図してリーク情報を掴ませているのかは分かりません。

 

しかしAppleレベルの企業が何度もリークされる状況を放置しているとは思えず、「戦略的に広めて興味を引き付けている」と言われています。


 

 

 

「ローンチ」を使った5つの用語
③ローンチタイトル

新しいゲーム機を発売する際に、発売と同じタイミングでリリースされるゲームソフトのことを「ローンチタイトル」と言います。

 

たとえば「PlayStation5」の場合は、【フォートナイト】【Devil May Cry 5 Special Edition】などがローンチタイトルとしてリリースされています。

 

新しいゲーム機のスペック(性能)を活かすためのソフトが多く、「ローンチタイトルの売上(人気)」が「ゲーム機本体の売上」を大きく左右すると言われています。

 

 

 

「ローンチ」を使った5つの用語
④ローンチカスタマー

新製品の発売時点で、予め発注が決まっている消費者のこと

 

一般的には「航空機の新規開発の後ろ盾となる航空会社」のことを指します。

 

メーカーにとって航空機の新規開発はハイリスクを伴うため、予め具体的な需要を示し、開発着手に踏み切らせる役割を担っています。

 

 

 

「ローンチ」を使った5つの用語
⑤ローンチコントロール

車のスタート時に使用するものであり、完全停車している状態から、素早く発進・加速させる制御装置のことを言います。

 

 

 

すべての用語に「販売する」「開始する」などの意味が込められているのが分かりますね。


 

 

 

 

ローンチの語源から分かる意味

ローンチの語源は英語の「Launch」

 

もともと「打ち上げる」「発射する」「立ち上げる」「放つ」などの意味のほかに、「売り出す」「送り出す」などの意味があり、そこからビジネスシーンで使われています。

 

発音としては「ロンチ」「ローンチ」「ランチ」など意見が分かれますが、一般的に「ローンチ」が浸透しています。

 

▼Launchの発音▼

 

 

 

まとめ

ローンチの意味や使い方、用語、類語との違いについて解説しました。

 

さいごに簡単にまとめておきます。

 

  • ビジネスシーンで使われる「ローンチ」とは、新しい商品・サービスを世の中に送り出す(公開する)ことを言う
  • 「発表(公表)」ではなく「公開(発売されていたり、申込み出来る状態)」を指している
  • 金融業界においては、有価証券(株式・債券・手形・小切手など)を発行する場合に、市場に対して“発行する旨”を発表することを言う
  • リリースには「開放する」「発売する」「公開する」という意味があり、ローンチと同じニュアンスで使われる(一般消費者向けには「リリース」という言葉に置き換える方が伝わりやすい)