バッファの意味とは?業界別に7つの使い方を分かりやすく解説

バッファの意味とは?業界別に7つの使い方を分かりやすく解説します

こんにちは。

 

大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。

 

ビジネスシーンで使われることの多い「バッファ」という言葉。

 

ここでは【中学生でも分かる】を目標に、「バッファ」の意味や使い方を分かりやすく解説します。

 

 

 

 

横文字で表現しているだけであり、使い方はとてもシンプルで簡単です。


 

 

 

 

バッファの意味とは?まずはザックリと理解!

バッファとは、英語の「buffer」をカタカナ読みしたビジネス用語。

 

語源を知るとかなり理解しやすいため、まずはその点から解説します。

 

バッファは英語では、「緩衝材(かんしょうざい)」や「緩衝装置」などを意味します。

 

▼緩衝材の例▼

 

 

「緩衝」とは、物理的に衝撃し合う2つ間に立ち、その衝撃を緩和・吸収すること

 

また「緩衝材」は、そこにゆとりを作り出します。

 

 

 

 

ダンボール内の緩衝材を見ると分かる通り、緩衝材は「クッション」の役割を果たしつつも、そこに「ゆとり」をも生み出しています。

 

このことからバッファ(緩衝)とは、「衝撃を緩和するもの」のほかに、「余裕」「ゆとり」のニュアンスでも使われます。

 

 

ではここから、業界ごとの使い方を解説します。


 

 

 

 

ビジネスにおける3つの意味・使い方!

ビジネス用語としては、大きく3通りの意味で使われます。

 

  1. 「ゆとり」としての意味
  2. 「予備」としての意味
  3. 「緩衝(クッション)」としての意味

 

 

ビジネスにおける3つの意味・使い方
①「ゆとり」としての意味

もっとも基本的な使われ方は、「ゆとり」や「余裕」というニュアンスでの使用。

 

スケジュールや予算、人員(人的余力)に対して、「ゆとり」を持たせる時の表現方法であり、

 

  • バッファを持たせる
  • バッファを持つ
  • バッファを見る
  • バッファを取る

 

などの言い回しで使われます。

 

例文:

  • お客様は遅れて来られる可能性があるので、予約枠はバッファを持たせて設定しておきましょう。
  • 1週間で終わると思うけど、バッファを見て10日間のスケジュールで組んでおこう。
  • 前回は予算オーバーしてしまったので、今回の見積もりにはバッファを持たせておいて!
  • テレビ効果で明日の来客数は増えるハズ。1人増員では不安だから、バッファを持たせて2人増員しておこう。

 

 

ビジネスにおける3つの意味・使い方
②「予備」としての意味

「余裕」と似た表現ではありますが、消耗品や交換部品などに対する「予備」「在庫」という意味でも使われます。

 

余談ですが、在庫切れを防ぐために意図的に持っている余分な在庫を「バッファー在庫」と言います。

 

例文:

  • この説明資料のバッファはありますか?

 

 

ビジネスにおける3つの意味・使い方
③「緩衝(クッション)」としての意味

ビジネスにおける3つの目の使われ方は、「人と人」「国と国」の間のクッションというニュアンスでの使用。

 

「仕事における交渉」や「人間関係」が上手くいくように仲介サポートする役割の人・国を指します。

 

分かりやすい例で言うと、複数の大国の間に位置しており、大国同士の衝突を防ぐ役割をしている国のことを「緩衝国」と言いますが、これはまさに「クッション」としての役割を意味しています。

 

またビジネスで言えば、ライバル社と交渉する際には、両者と良好関係にある第三者が間を取り持つことがあるでしょう。

 

この第三者である企業や人物のことを、バッファと言います。

 

例文:

  • A社との交渉において、バッファとしてX社にオファーを出してみましょう
  • お二人の商談が上手くいくよう、私がバッファとなりましょうか?
  • 冷戦期、フィンランドは「スウェーデン・ロシア」間のバッファとしての役割があった

 

 

 

 

IT業界におけるバッファの意味・使い方

IT業界においては、上記のビジネスにおける使い方はもちろんのこと、コンピュータ用語としての使い方もあります。

 

コンピュータ用語として使われるバッファは、「受け取ったデータのうち、処理が追いつかない分のデータを一時的に保存するための記憶領域」という意味です。

 

正式には「バッファメモリー」ですが、略して「バッファ」と言われます。

 

なおこの場合も、ビジネスにおける使い方で解説した「ゆとり」や「予備」と似たようなニュアンスであることが分かります。

 

 

「PCとプリンタ」が代表的な例

バッファメモリのもっとも分かりやすい例が、パソコンからプリンタへ「印刷データ」を送るときの処理。

 

パソコンからデータを次々と送っても、プリンタの印刷速度は一定であり、処理しきれません。

 

そこでプリンタ内にある「バッファ」に一時的に印刷データが保存され、印刷の処理状況に応じてバッファからデータを取り出して印刷します。

 

 

 

 

こうすることで、パソコンから送った印刷データを欠落することなく正しい順番で印刷できるのです。

 

 

ちなみに、一度使った内容(情報)が再び必要となった時に、素早く読みだせるよう「高速な記憶装置・領域」に一時保管しておく仕組みは「キャッシュ(cache)」と呼ばれています。


 

 

 

 

その他3業界におけるバッファの意味・使い方

そのほか、金融業界や生物化学、美容業界などでも「バッファ」という言葉が使われています。

 

「金融業界」におけるバッファ

金融業界では「資本バッファ」という言葉が使われます。

 

不測の事態における金融機関の資金繰り悪化に備え、全ての金融機関に対して一律に積み増しが求められているもののこと。
(カンタンに言うと、“将来のリスクに備える資本” のこと)

 

「損失を吸収するために、ゆとりを持たせておく」ということですね。

 

 

「生物化学」におけるバッファ

生物化学においてのバッファは、日本語では「緩衝液」と言います。

 

緩衝液とは、「酸やアルカリを加えた時の “pH(水素イオン濃度)の変化” を抑える作用を持つ溶液」のこと。

 

※難しい用語のため、専門サイトでお調べ下さい

 

 

「美容業界」におけるバッファ

美容業界においては、ヘアケア商品において「髪のPHを弱酸性から中性に調整するトリートメント」をバッファー剤と言います。

 

これは、生物化学での「緩衝液」と同じような目的での薬剤と言えるでしょう。

 

 

 

 

まとめ

バッファの語源や意味、使い方について解説しました。

 

最後に簡単にまとめます。

 

  • バッファとは「ゆとり・余裕・人間関係におけるクッション」などの意味で使われる
  • スケジュール・予算・人員(人的余力)などに対して、「ゆとり」を持たせる時に使われることが多い
  • 言い回しとしては、バッファを「持たせる・持つ・見る・取る」など
  • 人と人、国と国の間で、関係が上手くいくように仲介・サポートする役割の人(や国)のことを、バッファと表現することもある
  • コンピュータ用語としては、「受け取ったデータのうち、処理が追いつかない分のデータを一時的に保存するための記憶領域」という意味で使われる