ヒエラルキーの意味とは?7つの例文で使い方を超わかりやすく解説
こんにちは。
大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。
ビジネスの世界では「ビジネス・ヒエラルキー」という言葉があるのですが、『そもそもヒエラルキーってどういうこと?』と疑問に感じる方も多いでしょう。
そこでこのページでは、
- そもそも「ヒエラルキー」とは何なのか?
- 「カースト」とは何が違うのか?
などをわかりやすく解説していきます。
ヒエラルキーに関わらず、カタカナ用語を頻発すると「鼻につく人」になり得るため注意しましょう!
ヒエラルキーとは?意味・語源を分かりやすく解説
ヒエラルキーとは、「階層」「階級制」を意味する言葉。
しかし、基本的には社会における「ピラミッド型の階級組織構造」を指します。
たとえば「企業組織」においては、以下の様なヒエラルキー構造になっていますよね。
ヒエラルキー構造では上の画像の様に、「組織の長」や「階級における支配者」が頂点となり、その下に段階的に「弱い(位の低い)層」が末広がりに構成する形になります。
ヒエラルキー構造と聞くと『少し特殊な体系なのか?』と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、この構造は企業においてはごく一般的です。
語源と読み方について
カタカナ語として使われる「ヒエラルキー」は、もともとはドイツ語の「Hierarchie(ヒエラルヒー)」に由来する外来語とされています。
英語の場合は「hierarchy」と書きますが、発音が「ハイアラーキ」であり、日本でのカタカナ語とは発音が大きく異なります。
ちなみに英語の「hierarchy」には、階層・階級組織・階級制などの意味があり、日本でもそのままの意味で使われています。
なおhierarchyには「聖職階級制度」「聖職政治」などの意味も含みます。
これは、もともとは「聖霊の順位」や「聖職者・宗教団体の序列」をあらわす “宗教用語” だったことが理由です。
ヒエラルキーの使い方を7つの例とともに解説
「構造」や「組織」として使う
ヒエラルキーは「構造」や「組織」を表すものとして使われるため、「ヒエラルキー構造」「ヒエラルキー型の組織」という表現が一般的。
ちなみに「組織」と言うと、人間界だけのものに見受けられますが、たとえば「食物連鎖の世界」においてもヒエラルキー構造は見られます。
頂点から「タカ⇒ヘビ⇒カエル⇒バッタ⇒ミミズ」のように食物連鎖が起きるとして、「下層の生物」ほど個体数が多くなっています。
これは「絶滅しないよう、個体数の多さによって強者からの搾取に耐えている」と言える状態。
このように、この構造は必ずしも人間界だけに限った話ではありません。
(例文)
- ヒエラルキー型組織は一般的だ
- 今のヒエラルキー構造には苦言したい
- ヒエラルキーのない社会など存在しないのでは…
- 生物界のヒエラルキーにおいて、人間はトップとは言えないだろう
ヒエラルキーは「高い」「低い」で表現する
ヒエラルキーは「階層」「階級」を表すもの。
そのため『階層が低い(高い)』などと同様に、『ヒエラルキーが低い(高い)』という使い方をします。
その他、「高さを表現する言葉」とセットで使われることもあります。
(例文)
- 私はヒエラルキーの最下層(底辺)に位置している…
- ヒエラルキーの高い人とは話が噛み合わない
- ヒエラルキーのトップがあれではなぁ…
「●●ヒエラルキー」という使われ方
学校やビジネスの世界でも、ヒエラルキーという言葉は使われています。
スクールカースト(生徒間ヒエラルキー)
「生徒間ヒエラルキー」は「スクールカースト」という言葉に置き換えられることがしばしば。
生徒間でいわゆる「陰キャラ」「陽キャラ」などで上中下に格付けされ、ヒエラルキー構造が形成された状態を言います。
ちなみにスクールカーストは和製英語であり、日本以外では通用しない言葉。
ビジネスヒエラルキー
企業において、経営者や部長クラス、そして一般社員はそれぞれどのような仕事をすべきなのか。
それを階層化したものを「ビジネスヒエラルキー」と言います。
『社内の仕事を上手く回して規模を大きくしていくためには、このように仕事の分担が必要ですよ』という事をパッと理解できるよう、このような階層表現があります。
「カースト」とは何が違うのか?
ヒエラルキーと似たような意味で使われる「カースト」という言葉があります。
これはインドにおける「古来から伝わる独特の社会的身分制度」のこと。
なおインドではこの身分制度を「ヴァルナ・ジャーティ制」と呼びます。
しかし16世紀にインドに来たポルトガル人が、その制度に対してポルトガル語で“身分”を表す「カースト」と呼んだことからその言葉が広がり、今なおその言葉が一般化しています。
カーストとの違いは?
ヒエラルキーには「階層的な身分制度」という意味も含んでいますが、生態系のヒエラルキーなど、あくまでも「階級・階層」という表現で使われます。
一方のカーストについては、「伝統的・差別的な身分制度」の意味合いが強いです。
また、一般社員から部長に昇格できるように、「ヒエラルキー」では各階級間を行き来することもあり得ます。
一方のカーストには「生まれながらにして当てはめられた身分があり、自分の努力では解決できない制度」というニュアンスがあります。
ヒエラルキーの「類語」と「対義語」について!
ヒエラルキーの「類語」は…
ヒエラルキーそのものは「階級」「階層」を意味しますので、
- 階級制度
- 社会階級
- 階層
- 等級制
などが類語としては当てはまります。
ヒエラルキーの「対義語」は【ホラクラシー】
ヒエラルキーの対義語としては「ホラクラシー(holacracy)」が当てはまります。
ホラクラシーとは「社内に役職・階級のない組織形態」のこと。
管理職やリーダーを配置せず、意思決定の権限や責任は、各社員やチームに与えられます。
また「上司・部下・雇用主・雇用・被用者」という概念も排除されており、「給与も組織全体で決める」、そのような形式のことを言います。
まとめ
ヒエラルキーの意味や語源、使い方、カーストとの違いなどを解説しました。
最後に簡単にまとめておきます。
- ヒエラルキーとは「階層」「階級制」を意味する言葉であり、基本的には社会における「ピラミッド型の階級組織構造」を指す
- 「ヒエラルキー」は、もともとはドイツ語の「Hierarchie(ヒエラルヒー)」に由来する外来語とされている
- ヒエラルキーは「階層」「階級」を表すものであることから、「ヒエラルキーが高い・低い」などと使われる
- カーストには「生まれながらにして当てはめられた身分があり、自分の努力では解決できない制度」というニュアンスがある