個人事業主・フリーランス・自営業は何が違うのか?超わかりやすく解説します
こんにちは。
大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。
個人の働き方が多様化している中、「個人事業主」として働こうと考える方も多いでしょう。
ところが昨今は「フリーランス」「自営業」「ノマド」など似たような言葉があり、
『それぞれ何が違うの?』
『個人事業主よりフリーランスの方が得なの?』
『自営業とは税金の掛かり方が違うの?』
など、個人事業主になるにあたって「よくわからない」ことが多々あります。
そこでこのページでは、個人事業主とこれらの「似た働き方」において、何が違うのかを分かりやすく解説していきます。
個人事業主やフリーランス、自営業、ノマドワーカー、テレワークなど、何がどう違うのか分かりやすく解説していきます!
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個人事業主は「税務上の区分」のことを言う!
まずは「個人事業主」について。
個人事業主とは、株式会社や合同会社といった「法人」を設立することなく、個人で「事業」を営んでいる人のことを言います。
では「個人で事業を営んでいる」とはどういうことかと言うと、個人で「事業所得を得ている人」です。
たとえばサラリーマンが副業で得た所得は、基本的に「雑所得」や「一時所得」として扱われます。「事業所得」としては扱われません。
サラリーマンの「本業とは別に片手間で行っている仕事」は、税務署では基本的に『事業ではなく一時的に収益があっただけだよね!』と判断するわけです。
もちろんサラリーマンでも、実態として「事業」と認められることはありますので、その場合は「サラリーマン兼個人事業主」と言えるでしょう。
「事業としての所得」として認められるには色々な基準がありますが、
- その事業において、継続して繰り返し安定して収入があるのか?
- その事業に多くの時間を費やしているのか?
- 店舗や事務所を構えているのか?
- 「無償での商品提供」や「極めて安くサービス提供している」など、ビジネス(営利目的)と言えるのか?
などから判断されます。
個人事業主でも「雇用」はできる
個人事業主という呼称ではありますが、もちろん事業をする上で人を雇うことは出来ます。
「個人」とは【一人で】という意味では無く、あくまでも「法人事業主」の対となっている概念でしかありません。
「開業届」の提出は関係ない
開業届の提出有無は、「個人事業主か否か」とは関係ありません。
開業届を出していなくとも、事業をしているのであれば確定申告では「事業所得」として申請しなければなりませんし、事業所得が290万円を超えた場合は「事業税」を払う必要もあります。
つまり「事業」を行っているわけですから「個人事業主」です。
逆に言えば、開業届を出していても「副業」レベルであれば「事業所得」を得ているわけでもなく「事業税」を払うわけでもないため、ただただ「副業をしているサラリーマン」と言えます。
とは言え、そこまで厳密に考えて名乗る人は少ないため、実態で言えば「とりあえず個人事業主を名乗っている人」も多いでしょう。
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「個人経営」という言葉が使われることもありますよね。
これは「個人事業主として経営する」ということ。
「法人経営」の対語として使われます。
フリーランスとは「働き方」や「契約方法」のことを言う
フリーランスとは「働き方」や「契約方法」のことを言います。
たとえば正社員であれば勤務先企業と「雇用契約」を結び、派遣社員であれば派遣会社と「雇用契約」を結びますよね。
対してフリーランスの場合、企業と「仕事ごとの契約」を結びます。
ただ「仕事ごとの契約」と言っても人それぞれであり、
- 色々なクライアントからの仕事を単発で受ける
- 一つのクライアントと長期契約を結びつつ、案件ごとに発注書を受け取り業務する
などの形式があります。
フリーランスでの仕事内容は多岐にわたる
フリーランスは「働き方」であって、特に仕事内容が決まっているわけではありません。
たとえば…
- システム開発
- アプリ開発
- ホームページ作成
- デザイン作成
- 翻訳家
- 調査代行
- 音楽・BGM作成
などなど、遠隔地でも発注・受注できるタスクにおいて「フリーランス」という働き方が多く見られます。
もちろん『依頼しているwebデザインが出来上がるまで自社に来てもらう』という契約であっても、それが単発の契約であれば「フリーランス」であり、勤務場所は関係ありません。
たまに『勤務場所に制限があるのであれば、それはフリーランスではない』という捉え方をされている方もいらっしゃいますが、それはあとで説明する「ノマドワーカー」と混在して考えてしまっていると思われます。
「フリーランスか否か」と「勤務場所の制限有無」は関係ありません。
「個人事業主であればフリーランスである」とは限らない
「個人事業主であればフリーランスである」とは限りません。
昨今は、プログラマーやデザイナーなど「フリーランスとして働く個人事業主」が増えていることから、『個人事業主はフリーランスである』と思っている方も多いと思いますが、それは違います。
たとえば個人事業主として飲食店経営をしている場合、八百屋や酒屋から仕入をしますが、決して「仕事の請負」をしているわけではありませんよね。
つまり個人事業主ではあるがフリーランスではありません。
ただしもしも本業の飲食店経営とは別に、飲食コンサルのような形で色んな飲食店と一定期間の契約を結んで仕事を請け負っている場合、それは一部「フリーランス」として働いているとも言えます。
なお、たとえ「法人」だったとしても「仕事ごとの契約」で事業を行っているのであれば、働き方としては「フリーランス」。
フリーランスとして活躍しているプログラマーが節税対策のために「法人化」したとしても、働き方は変わらないですよね。そんなイメージです。
「フリーランスなら個人事業主or法人」とも言えない
もう一つ付け加えておくと、『フリーランスなら個人事業主or法人である』とも言えません。
たとえば副業として空いた時間に「イラスト作成」を請け負った場合、その働き方や契約方法としては「フリーランス」。
しかし「個人事業主とは、事業所得を得ている個人を言う」と説明した通り、副業でありその所得が「雑所得」や「一時所得」としての扱いになる状況においては、決して「個人事業主」とまでは言えないのです。
自営業には「法人」も「個人事業主」も含まれる
「個人事業主」や「法人」という言葉と混在されやすいのが「自営業」という言葉。
自営業とは、文字通り「自ら事業を営むこと」です。
会社員のように企業との雇用関係があるわけではなく、独立して事業を行い、収入を上げている人のことを言います。
そのため「個人事業主」はもちろんのこと、「自ら会社を立ち上げて事業を行っている方」もまた、自営業に含まれます。
つまり自営業であり、かつ会社を設立していない人は「個人事業主」ということです。
なお上の図には書いていませんが、「事業」として仕事を行っているフリーランスはもちろん「自営業」に含まれます。
またサラリーマンの傍ら、「事業」と認められるレベルで他の仕事を行っている方もまた自営業です。(個人事業主として認められるレベルであるため)
自営業に対して「明確な定義」があるわけではありませんが、社会一般的な呼称として、このように幅広い対象を含んでいます。
ノマドワーカーには幅広い人が対象となる
「フリーランス」と混在して語られてしまうことも多い「ノマドワーカー」。
ノマドワーカーは、英語で「遊牧民」を意味する「ノマド(nomad)」と「労働者(worker)」を組み合わせた言葉です。
「(遊牧民のように)移動しながら暮らす人」から派生して、「時間や場所に囚われずに働く人(働き方)」になりました。
具体的に言うと、パソコンやタブレット端末、スマホなどを持ち歩いて、拠点となるオフィス以外の様々な場所で仕事をする人を指しています。
今は「パソコン一つで出来る仕事」の幅が増えており、それに伴いノマドワーカーも増えていますね。
たとえば私は飲食事業を行っていますが、店舗には入らず、常に色んなところでノートパソコンを出して仕事をしています。本社で仕事をすることの方が少ないですね。
つまり飲食店事業者ですが「ノマドワーカー」でもあります。
このように業種に関わらずノマドワーカーに含まれるケースが存在します。
フリーランスとの違いは?
フリーランスは「働き方が自由」であり、ノマドワーカーは「働く場所・時間が自由」という違いがあります。
フリーランスと言っても「色んな場所で好きな時間に仕事をしている人」もいれば「オフィス常駐の人」もいます。
つまり「フリーランスはノマドワーカー」とは限りません。
逆に私のように、好きな時間に好きな場所でパソコンを広げて仕事をしていたとしても、フリーランスとしての仕事はしていない人間もいます。
つまり「ノマドワーカーはフリーランス」とも限らないのです。
関連ページ
>>ノマドワーカーの意味とは?持ち物・職種・適した場所・必要スキルまとめ
ちなみに「ノマドワーカー」は和製英語であり、英語で言う場合は「telework(tele-communicationg work)」と言います。
新型コロナの影響で「テレワーク=在宅」のイメージも強いですが、テレワークが指しているのは必ずしも「自宅での仕事」とは限りません。
個人事業主は無料で保険に入っておこう!
最後は少し余談ですが、あなたがこれから個人事業主として働いていくのであれば、無料で入れる「損害賠償保険」への加入をぜひオススメします。
具体的に言うと、GMOが提供している「フリーナンス」というサービスが、画期的でめちゃくちゃスゴイです。
あなたの仕事が原因となり「何らかの被害」をクライアントが被れば、損害賠償を求められる可能性があります。
たとえば…
- 作成したデザインについて、第三者から著作権侵害を訴えられた
- 提供した料理で食中毒が発生した
- クライアントから預かっていたパソコンやカメラを壊してしまった
- 納品したシステムにバグがあり、個人情報が流出する原因となってしまった
- 配達中に、自転車で事故を起こしてしまった
- など・・・
そんな時に保険に入っていなければ、最悪破産する可能性もあります。
なぜなら原則、法人は有限責任ですが、個人事業主は無限責任(すべての責任を個人が負う)だからです…。
また大きい企業ほど「信頼感・安心感ある人」と一緒に仕事をしたがりますが、その観点で見ても保険に入っているのは仕事を勝ち取る上で有利に働く可能性あり。
そのうえ、フリーナンスでは「クライアントからの振込日を待たず、フリーナンスから即日払い(前倒し払い)してもらえるサービス」もあります。
そのためネット上の評判もGood。
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「何かあってから…」では遅いです。
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なぜ無料?仕組みも解説します
>>フリーナンスの評判がヤバイ!5つのメリット・デメリットを解説
まとめ
個人事業主やフリーランス、自営業、ノマドワーカー、テレワークの違いを解説しました。
最後に簡単にまとめておきます。
- 個人事業主とは、株式会社や合同会社といった「法人」を設立することなく、個人で「事業」を営んでいる人のことを言う
- 「個人で事業を営んでいる人」とは、個人で「事業所得を得ている人」を言う
- 片手間で副業している人の場合、事業所得にはならないことが多く、個人事業主とは言えない可能性が高い
- 開業届の提出有無は、「個人事業主か否か」とは関係ない
- 厳密に考えて名乗る人は少ないため、実態で言えば「とりあえず個人事業主を名乗っている人」も多いと考えられる
- フリーランスは「仕事ごとに契約を結ぶ」という働き方を指す言葉であり、職種に決まりはない
- 「個人事業主はフリーランス」とは限らない
⇒飲食店経営者は基本的に誰かから請け負う仕事はしていない
- 「フリーランスは個人事業主」とも限らない
⇒小遣い稼ぎの副業をフリーランスとして出来るが、そのレベルは個人事業主とは言わない
- 自営業は「自ら事業を営むこと」を意味するため、「個人事業主」と「会社経営者」を対象に含んだ大きな概念を言う
- ノマドワーカーとは「時間や場所に囚われずに働く人(働き方)」を言う
- 「フリーランスはノマドワーカー」とは限らないし、「ノマドワーカーはフリーランス」とも限らない
- ノマドワーカーは「和製英語」であり、英語で表す場合は「テレワーク」という言葉が使われる
個人事業主になるのであれば、「開業届」は必ず提出しましょう。
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