ランニングコスト・イニシャルコストの意味と違い【10秒で理解】

ランニングコスト・イニシャルコストの意味と違いを図解で解説します【10秒で理解】

こんにちは。

 

大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。

 

ラーメン屋以外にも、「焼き肉屋」「大学の食堂」などを運営しています。

 

さて「ビジネス」「日常生活」に関わらず、私たちの身の回りでは常に「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」が発生しています。

 

このページでは、

 

  • イニシャルコストとは何か?
  • ランニングコストとは何か?
  • 2つは何が違うのか?

 

これらを、図を使いながら分かりやすく解説していきます。

 

 

 

 

 

 

まずは2つの違いを10秒でザックリ理解!

まずはイニシャルコスト・ランニングコストの2つの違いをカンタンに説明します。

 

  • イニシャルコスト

    ⇒「初期費用」「導入費用」という意味。
    機器の導入費など「初回に1回掛かる費用」のことを言う。

  • ランニングコスト

    ⇒「●●を維持・続けるために必要な費用」という意味。
    何かを維持・使用するために「払い続ける必要のある費用」のことを言う。

 

ざっくり言えば上記の通りですが、ここからそれぞれの意味・重要性を具体的に説明していきます。

 

 

 

「ランニングコスト」とは?意味やビジネス・日常での使い方

まずは「ランニングコスト」から説明しますが、イニシャルコストを詳しく知りたい方は イニシャルコストの意味 へジャンプして下さい。

 

ランニングコストとは、英語で「running cost」と書きますが、これを日本語に訳すと

 

  • running:経営・運営・管理
  • cost:費用

 

となり、文字通り「経営・運営・管理するための費用」という意味になります。

 

また「running」には「運用する・維持する」という意味もあります。

 

したがって、簡単に言えば

 

  • ●●を維持・続けるために必要な費用
  • ●●を使い続けるために必要な費用

 

というニュアンスで覚えておけばOK。

 

また、ランニングコストは一般的には「経営学用語(ビジネス用語)」ですが、今では日常生活で使われることも多いです。

 

 

「ビジネス」でのランニングコスト!

ビジネスで使う場合、

 

  • 設備・機器を維持・使い続けるための費用
  • 経営を維持・続けるための費用

 

というニュアンスで使われます。

 

たとえば飲食店で使われる場合は…

 

 

日々の営業を行うためには「人件費・食材費・光熱費・家賃」などが掛かりますよね。

 

これら全てが「ランニングコスト」と言われます。

 

また、例えば設備である「業務用冷蔵庫」が壊れた時の「メンテナンス代(保守費)」もランニングコスト。

 

割り箸・トイレットペーパー・電球・たわし、これら消耗品ももちろんランニングコスト。

 

IT業界に置き換えてみると、「サーバーの保守費」などが代表的です。

 

 

『このビジネスモデルではランニングコストが高すぎて、黒字化は難しい!』なんて使い方をします。


 

 

 

「日常生活」でのランニングコスト!

日常生活で使われるシーンと言えば…

 

  • テレビ購入後の「電気代」
  • 車購入後の「維持費(車検代・駐車場代・ガソリン代など)」
  • プリンターの「インク代」
  • 食洗器に使う「洗剤代」
  • etc...

 

このように日常生活で使われる時は、主に「何かを使い続けるための費用」という意味合いで使われます。

 

 

日常生活では『車欲しいけどランニングコストが問題なんだよね…』なんて使い方をします。


 

 

 

 

「イニシャルコスト」とは?意味やビジネス・日常での使い方

イニシャルコストは英語で「initial cost」と書きますが、これを訳すと

 

  • initial:初めの
  • cost:費用

 

ということで、文字通り「初期費用」を意味します。

 

わかりやすく言えば初回の「1回」だけ支払うコストのこと。

 

イニシャルコストは「経営学用語(ビジネスにおいて使われる言葉)」ですが、

 

  • 事業を始めるにあたって必要な費用
  • 新しく機器を導入するにあたって必要な費用

 

という2つの意味合いで用いられます。

 

 

 

新規事業を始める際の費用

たとえば「飲食店」を出そうと考えた時には、以下の様な「イニシャルコスト」が掛かります。

 

 

  • 物件取得費(保証金・礼金・仲介手数料など)
  • 内装費(デザイン・設計・施工費)
  • 厨房設備費
  • 什器(テーブルなど)
  • 食器
  • 調理道具
  • etc...

 

お店を始めるために必要な物はすべて「イニシャルコスト」。

 

上記以外に例を出すと、最近の流行りである「Youtuber」の場合であれば、

 

  • カメラ
  • マイク
  • 三脚
  • 動画編集ソフト

 

などが「イニシャルコスト」にあたります。

 

規模に関わらず、何か事業を始める時に掛かる費用が「イニシャルコスト」です。

 

 

 

新しく機器を導入するにあたって必要な費用

 

事業開始後であっても、新しい機器導入での費用は「イニシャルコスト」です。

 

たとえば「人件費」を削るために、新しく「自動みそ汁機」を導入したとしたらそれは「イニシャルコスト」。

 

ただし仮に、「毎月“自動みそ汁機”を買わなければ事業を存続できない」という不思議な状況があったとするならば、その場合は上で説明した「ランニングコスト」に当てはまります。

 

ちなみに「自動みそ汁機」に入れる「みそ汁」自体はランニングコスト。

 

 

「イニシャルコスト」と似たような言葉で言うと、「初期投資・開発費・導入費」などの言葉に置き換えられることが多いですね。

 

ちなみにイニシャルコストは「ビジネス用語」と説明しましたが、たとえば「住宅購入」で最初に掛かる購入費・建築費はイニシャルコストと言われます。

 

そのため、必ずしも「ビジネス」だけに使われる言葉ではありません。


 

 

 

 

事業においてイニシャルコストが「重要」な理由!

事業を始めるにあたって「イニシャルコスト」は軽視できません。

 

なぜならイニシャルコストが高い方が、一般的には利益が出るまでに時間が掛かるからです。

 

たとえば…

 

  • イニシャルコスト:1000万円
  • 月間売上:300万円
  • 月間ランニングコスト:260万円
  • 月間利益:40万円

 

上記は「個人経営の飲食店」を想定して、「まあまあ流行っているお店」の場合の数字ですが、この場合は

 

イニシャルコストの回収に25か月掛かり、26か月目から月40万円の利益が出る

 

です。

 

飲食店では『3~5年でイニシャルの回収を出来れば良い』と言われているので、2年ほどで回収できている上記の例は「かなり良いスタートダッシュを切れているお店」です。

 

つまり事業をする場合は、「毎月見込める利益」だけでなく『イニシャルコストがどれくらい掛かるのか?どれくらいで回収できるのか?』という観点でも見ておいた方が良いです。

 

なお『一般的にはイニシャルコストが高い方が利益が出るまでに時間が掛かる』と述べましたが、これは利益率によってもちろん変わります。

 

たとえば「1000万円のイニシャルコストが掛かったとしても、1か月で利益1000万円出せるビジネス」だったとしたら、利益を出すまでに1か月しか掛かりません。

 

 

 

「いつどうなるか分からない」という意味では、イニシャルは低い方が良い

イニシャルコストが高ければ高いほど、「金銭的リスク」は高まります。

 

事業は「外部からの不可抗力」によって売上が左右されますので、イニシャルコストが低くて早めに利益を出せる事業の方が、当然「金銭的リスク」は低いです。

 

たとえば先ほどの飲食店の例では「26か月目から40万円の利益」が出ました。

 

では「イニシャルコストが10万円」のYoutuberが、以下の様に利益を出した場合はどうなるか?

 

 

【収益が出ているYoutuberの場合】

※これも一例です。常に収益が伸びるとは限らないです。

 

 

この場合、1年でイニシャルの10万円を回収できたので、13か月目以降が利益になります。

 

26か月目で、ざっくり130万円ほどの利益。

 

先ほどの飲食店では、26か月目から「40万円/月」の利益になるため、この時点ではYoutuberの方が「ローリスクハイリターン」だったことが分かります。

 

仮にYoutuberが13か月目に「チャンネル削除」されて利益が出なくなっても±0です。

 

ですが飲食店が13か月目に「地震により営業不可」となった場合、約500万円の赤字です。(地震保険の有無はここでは考慮しない)

 

そういう意味では、イニシャルコストが低く早めに回収できるビジネスの方が、「金銭的リスク」は小さいと言えるでしょう。

 

ですが「Youtuber」も「飲食店」も、いつどうなるか分かりません。

 

飲食店では「口コミ」が広がり一気に客足が増えるかも?

 

Youtubeは「広告配信できるチャンネル」の制限が強まり、収益が一気に落ちるかも?

 

つまり何かの事業を始める際は、「どれくらい末永く稼いでいけるのか?」「イニシャルコストはどれくらいか?」などを総合的に考えて参入しなければなりません

 

 

「イニシャルコストやランニングコストが回収できない」という時は、『これではペイ出来ない!赤字だ!』という言葉に置き換えられることが多いです。

 

この時の「ペイ」とは、「元が取れる。採算が取れる。」という意味で使われます。


 

 

 

 

「ライフサイクルコスト」との関係性は?

「ライフサイクルコスト」とは、建物や製品などに関して、

 

 

調達・製造 ⇒ 使用 ⇒ 廃棄

 

 

という段階における費用を、トータルして考えたもの。

 

つまり「イニシャルコスト(初期費用)」と「ランニングコスト(維持費用)」を合わせたものです。

 

たとえば「建設」してから「解体」するまでには、以下の様なイニシャルとランニングが掛かっています。

 

 

このような「製造(建築)」~「廃棄(解体)」までの費用の合計を【ライフサイクルコスト】と言います。

 

 

 

まとめ

イニシャルコスト・ランニングコストの「意味・使い方・違い・重要性」について説明しました。

 

最後に簡単にまとめてみます。

 

ランニングコストとは?

  • 〇〇を維持・続けるために必要な費用
  • 〇〇を使い続けるために必要な費用

 

というニュアンスで覚えておけばOK。

 

ビジネスシーンでは、人件費や家賃、保守費など「経営を維持・続けるための費用」サーバの保守費用など「機器を使い続けるための費用」という2つのニュアンスで使われる。

 

日常生活においては、「食洗器に使う洗剤費用」など「何かを使い続けるための費用」という意味合いで主に使われる。

 

イニシャルコストとは?
「ランニングコスト」とセットで使われる「イニシャルコスト」には「初期費用」「導入費用」という意味がある。

 

機器の導入費など「初回に1回掛かる費用」のことを言う。

 

なおイニシャルコストが大きければ、その分「金銭的リスク」は大きくなる。

 

そのため事業を始める場合は、「毎月見込める利益」だけでなく『イニシャルコストがどれくらい掛かるのか?何年で回収できるのか?』という観点でも見ておいた方が良い。

 

ライフサイクルコストとの関係性
ライフサイクルコストとは、「建物や製品が、製造されて解体・廃棄されるまでのトータルコスト」を言う。

 

つまりイニシャルコスト+ランニングコストのことである。

 

以上、参考になりましたら幸いです。

 

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