デフォルトの意味とは?4つの使い方を解説【スマホ・金融用語】
こんにちは。
大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。
日常生活やビジネス、そして金融・経済の分野においても幅広く使われる「デフォルト」という言葉。
最近では「デフォ」と略されることも多いですが、この言葉には大きく4つの使われ方があります。
このページでは、デフォルトの意味・使い方を分かりやすく解説します。
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デフォルトは「カタカナ用語」の中ではかなり使われる頻度の高い言葉。
ぜひ覚えておきましょう!
まずはざっくりと4つの意味を解説!
デフォルトの語源である【default】には「怠慢」という意味があります。
そして「怠慢」をもっと噛み砕くと『何もしないこと、あるいは当然すべきことをしないこと』という意味です。
この意味から転じるように、以下の4つの意味で使われます。
- スマホやパソコンでの「初期設定」という意味
- 日常生活における「標準・定番」という意味
- 金融・経済用語においての「債務不履行」という意味
- スポーツにおける「棄権」という意味
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ほとんどの人が①②の意味で使っていることでしょう!
一つずつ解説します。
デフォルトの意味①スマホやパソコンでの「初期設定」という意味
スマホやパソコンなど、IT分野において使われるデフォルトには「初期設定」「標準仕様」「規定値」という意味があります。
たとえばスマホやパソコンを購入して最初に立ち上げた時、デスクトップ(ホーム画面)の背景には何らかのデザインや写真が設定されていますよね。
また「地図」や「ブラウザ」などのアプリなども、標準仕様として予めインストールされています。
これらは「デフォルトの設定(仕様)」と言えます。
ちなみに「デフォルト」には「設定」というニュアンスが含まれますので、デフォルトに付ける「~の設定」は無くても通じます。
(例文)
- 『このスマホ、デフォルトの使い勝手が悪すぎる!』
- 『デフォルト設定では30秒で画面が暗くなるようだよ。』
デフォルトには「変更できるもの」「できないもの」がある
デフォルトは「初期設定・仕様」という意味があることから、当然多くのケースでは設定変更が可能です。
しかし一方で、「規定値として決まっており変更できない」というニュアンスを含む場合もあります。
(会話例)
客:『この処理内容はユーザで変更出来るのですか?』
担当者:『このアプリではこの処理手順がデフォルトのため、変更できません。』
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なおスマホにおいては、場合によって「工場出荷時の設定」という意味で使われることも。
これも広い意味で「初期設定」に含まれるわけですが、「デフォルト」の言葉が使われる状況によっては「工場出荷時」のニュアンスが強い場合があります。
デフォルトの意味②日常生活における「標準・定番」という意味
日常生活において、「人」や「物」に対して「デフォルト」が使われるケースが多々あります。
いずれにおいても、ITの世界で使われる時と同様に「標準」や「定番」「規定」という意味で使われます。
「人」に対して使用されるケース
(例文)
- 同じことを繰り返す人に対して
⇒『君は遅刻がデフォルトだね』
「物」に対して使用されるケース
(例文)
- 定番のものに対して
⇒『電気自動車と言えば、テスラがデフォルトでしょう!』
- 標準セットのものに対して
⇒『掃除機の横に置いてある3本のノズルはデフォルトですか?それとも別売りですか?』
- 規定のものに対して
⇒『あなたの議事録は読みにくい!デフォルトのフォーマットで再提出しなさい!』
デフォルトの意味③金融・経済用語での「債務不履行」という意味
金融・経済用語で「デフォルト」が使われる場合、それは「債務不履行(さいむふりこう)」を意味します。
難しそうに聞こえますが、簡単に言うと「契約上の義務が果たされない」ということ。
たとえば私が不動産仲介業者を通して家を購入した時には、以下のとおり業者との間にそれぞれ「債権・債務」が発生します。
※「債権と債務」は言い換えると「権利と義務」です
不動産の購入に限ったことではありませんが、契約を交わしたタイミングで双方にはこのように「債権と債務」が発生するのです。
このあと私がお金を支払ったにも関わらず、仲介業者が家を引き渡してくれなかったら…
それは「履行(約束を実行すること)」されないということであり、これが「債務不履行」です。
特に「国家としてのデフォルト」が目立つ
「デフォルト」という言葉がニュースで頻発するタイミングと言えば、「国家のデフォルト宣言」です。
国は「国債」と呼ばれるものを発行して、それを元に「他の国」や「銀行」「個人の投資家」等からお金を借ります。
そして国は借りたお金を使って、公共事業を行います。
ただしお金を借りる以上は、国には以下の債務が発生します。
- 利払日が来たら利息を支払う
- 償還(返済)期限が来たら、額面金額を支払う
しかし政策が上手くいかずお金が用意できない場合、『利払日に利息を払えない!償還期限に額面金額が返せない!』という国家としてのデフォルトに陥ります。
2020年3月には、レバノンが『国債返済を延期します!』と「デフォルト宣言」を出しましたが、過去にはアルゼンチンやギリシャ、エクアドルやブラジルなどもデフォルトに陥っています。
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ちなみに国がデフォルトしたと言っても、借金は帳消しになりません。
償還期限(返済期限)を伸ばして、返済していく必要があります。
デフォルトの意味④スポーツにおける「棄権」という意味
スポーツ界で使われる場合は、「棄権(リタイア)」を意味します。
金融用語で使われる「債務不履行」 と似たニュアンスであり、「試合をする義務」を怠るということからデフォルトと呼ばれます。
「試合に出る」「最後まで戦う」ことが選手の競技上での義務ですが、途中で棄権してしまうことは義務の放棄である、という解釈です。
(例文)
- 『この試合はA選手のデフォルトにより、没収試合となります』
デフォルトの語源は?!
最後にデフォルトの「語源」についてです。
デフォルトの語源は英語の「default」ですが、この英単語そのものには以下の意味が含まれます。
- (義務などの)不履行
- 怠慢
- 債務不履行
- 欠席
- 不出場・欠場
- 棄権
この中には、パッと見た限りは日本で使われている「標準・規定・定番」の意味はありません。
しかしこのうちの「怠慢(何もしない。なすべきことをしない。)」という意味から転じて、
何もしなくて良い状態 = 標準・初期設定・規定
という意味合いで使われるようになりました。
なおデフォルトを略して『デフォ』と表現されることも多いです。
まとめ
ビジネスや日常会話で使われる「デフォルト」の意味・使い方について解説しました。
ビジネスの世界では特に「カタカナ用語」が使われますが、中でも「デフォルト」は当たり前のように使われます。
今やInstagramでも普通に「デフォルト」という言葉が使われるくらいなので、しっかりと覚えておきましょう。