ペンディングとは?意味と使い方、使用時の3つの注意点まとめ
こんにちは。
大阪で、行列の出来るラーメン店「人類みな麺類」など、6つのラーメンブランドを運営している松村貴大(@jinrui_mina_men)と申します。
ビジネスシーンで使われることの多い「ペンディング」という言葉。
ここでは【中学生でも分かる】を目標に、「ペンディング」の意味・使い方・使用時の注意点を分かりやすく解説します。
横文字で表現しているだけであり、使い方はとてもシンプルで簡単です。
ペンディングの意味とは?まずはザックリと理解!
ペンディングとは、英単語「pending」をカタカナ読みしたビジネス用語。
ビジネスの世界では、以下のような意味(ニュアンス)で使用されています。
- 保留
- 先送り
- 未決(未決定)
- 未解決の状態に留めること
たとえば『この企画の採否については一旦ペンディングでお願いします』のように、「問題解決」や「決定」を先延ばしにしたい時に使われます。
なおあくまでも「保留」であり、「中止」の意味は含まない点は要注意です。
あえて日本語には置き換えずに使用する
英単語の「pending」には、【未解決の/保留中の/宙ぶらりんになっている】などの意味があります。
そして日本のビジネスシーンで使われる時も、同じニュアンスで使用されています。
そのため『わざわざ英語にせず、日本語そのまま “保留” という言葉を使えば?』と考える方もいるでしょう。
しかし、日本語でストレートに「保留」「先延ばし」という言葉を使うと、
- (この話に対して)前向きではない
- 本気で取り合う気が無い
というマイナスな印象を与えてしまう可能性があります。
しかし「ペンディング」というカタカナ用語の場合、相手に柔らかい印象を与えることができ、悪い印象を与えずに「保留」のニュアンスを伝えられるのです。
つまり感覚的な理由から、「保留/先送り」ではなく「ペンディング」が使われています。
ペンディングの使い方を6つの例文で解説
「ペンディング」という言葉を使う場合は、基本的に以下の様な言い回しで使用されます。
基本的な言い回し
- ペンディングにする
- ペンディングになる
- ペンディング状態
- ペンディング中
- ペンディング事項
社内における3つの使い方例
- 明日の午後までにはペンディング事項を整理しておいて!
- 社長が最終決定を下すようだから、今はひとまずペンディングにしておきましょう。
- 先方の反応を見る限り、今回もペンディングになりそうな気がします。
社外に対する3つの使い方例
- ご提案頂いた企画につきましては、一旦ペンディングとさせてください。
- ペンディング状態であるA案とB案につきまして、その後進捗はいかがでしょうか。
- ペンディングするにしてもあまり時間がないため、早急に回答致します。
文章では2通りの省略表現がある
文章においては、2通りの省略表現があります。
①:「P」
辞書によると、「P」とは「Pending」の頭文字を取ったものとのこと。
政治家などが使うようですが、共通認識がない場合は相手に一切伝わらないため、素直に「保留」と記載しておく方が親切です。
②:「TBD」「TBA」「TBC」
これはPendingの略ではありませんが、ビジネス書類や英文に出てくる「似たような表現」です。
- TBD = To Be Determined
⇒未定・未確定などの意味を持ち、ビジネス用語として使われる「ペンディング」と同じニュアンス
- TBA = To Be Announced
⇒すでに決定/確定しているが、公式に発表されていない
- TBC = To Be Confirmed
⇒すでに決定/確定しているが、最終的な確認が取れていない
「ペンディング」を使う上での3つの注意点!
ペンディングを使う場合、以下3つに注意しましょう。
注意点①:中には直接的に受け取る人もいる
ペンディングは「保留」「先送り」という言葉よりも、やわらかい印象を相手に与えることが出来ます。
しかし、中にはただ単に「結論を先延ばしたい!判断を避けたい!」という場合に使う方もいます。
つまりその様な方には、「そのような捉え方」をされる可能性もあります。
「やわらかい印象を与える」と言っても、会話のトーンや表情からも温度感を汲み取られるため、ビジネスにおいて『とりあえず “ペンディング” という言葉を使っておけば大丈夫』と考えるのは止めましょう。
注意点②:保留後は「回答」をすること
ペンディングは「先送り・保留」という意味であり、「中止」の意味はありません。
「一時停止」「一時凍結」などのニュアンスで使うことから、【後日続きがある】前提の言葉です。
もちろん「保留」⇒「中止」という流れもあり得ますが、その場合はその旨きちんと連絡するのが常識。
なお『いきなり「中止」を判断するのではなく、一旦ペンディングを挟む方が印象が柔らかくなる』という考え方もあるようですが、中止が決まっているのであればダラダラと先延ばしせず、早めに決定する方が結果的に相手からの印象は良くなるでしょう。
注意点③:ビジネス用語として使わない人もいる
ペンディングは特にIT業界において使用されている言葉であり、全てのビジネスシーンで使われるわけではありません。
IT業界の方やコンサル業をされている方は、特にカタカナ用語を使う傾向にあると感じます。
カンタンに日本語で置き換えられる言葉であれば、日本語を使う方が無難でしょう。
異なる業界の人に対して「業界用語」を多様すると、『気遣いがなく、相手に分かりやすく伝えられない人』として捉えられかねません。
ペンディングのような「ビジネス用語」であっても、使うシーンには気を付けましょう。
ペンディングの反対語(対義語)と類語
ペンディングの類語
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ペンディングの反対語(対義語)
ペンディングを「保留」「未決」「中断」と置き換えた場合、反対語は以下の通りです。
- 決定(⇔保留)
- 既決(⇔未決)
- 継続or続行(⇔中断)
「下ネタ」の意味は含まないため安心して使おう
余談ですが、Googleで「ペンディング」と調べると、下の方に検索候補として「下ネタ」というキーワードが出てきます。
しかし結論から言いますと、ペンディングに「下ネタ」の要素は一つも含まれておりません。
「ペッティング(男女間の愛撫のこと)」と似た響きであり、そのように勘違いして捉えてしまう方がいらっしゃるようです。
ビジネスシーンでの「ペンディング」は何も問題ありませんので、安心して使いましょう。
まとめ
ペンディングの意味や使い方、使う時の注意点について解説しました。
最後にカンタンにまとめておきます。
- ペンディングとは英単語「pending」をカタカナ読みした言葉であり、「保留」「先送り」などの意味で使われる
- 日本語の「保留」「先延ばし」では、『話に対して後ろ向きである』という悪い捉えられ方をする可能性があり、その印象を和らげる意味で使われることも多い
- ただし全ての業界で使われるわけでは無いため、無暗に使わない方が良い